はじめての実習|手術室の記憶

制服に袖を通して、はじめての通学。

知らない人ばかりの教室で、不安な気持ちを抱えながらスタートした日々。

でも、少しずつ仲間ができて、

かわいい制服や、駅までの道のり、

そして初めて立った手術室のこと──

今でも、その“はじまり”の風景が、心にそっと残っています。

授業は進み、いよいよ病院実習が始まりました。

はじめての実習先は、手術室でした。

まだ何も知らない学生だった私は、

重い扉の向こうに広がる世界に、ただただ圧倒されていました。

実習初日、手術室の扉を開けると、

奥に立っていた5人くらいの看護師さんたちが、

一斉にこちらを向いて「よろしくお願いします」と挨拶してくれました。

その瞬間、私は胸がいっぱいになりました。

こんな小さな実習生のために、

わざわざ立ち上がって、笑顔で迎えてくれるなんて。

看護師さんたちは、白衣ではなく手術室用のスクラブを着ていて、

とてもかっこよく見えました。

手術が始まると、

まだ助手の先生が到着していなかった場面に立ち会いました。

すると、器械出し看護師さんが迷わず助手の位置に立ち、

手際よく医師のサポートを始めたのです。

その姿は、本当にかっこよくて、

「わぁ、私もこんなふうになりたいな」と憧れました。

電気メスで止血しながら進められる手術。

独特のにおい。

血液のついたガーゼも、恐れることなくそっと触らせてもらった記憶があります。

「これが、命を支える現場なんだ。」

あの時に感じた緊張と憧れは、

今も私の心の奥に、静かに生き続けています。

それは、小さな小さな「たね」。

でも、確かに私の未来を育ててくれる、

大切な「はじまり」のたねでした。

ひとことメッセージ

新しい場所に飛び込むとき、不安はつきもの。

でも、その一歩の先には、

きっとあなたを支えてくれる誰かが待っている。

そんな出会いが、今日もどこかで生まれているのかもしれません。

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